ゆきまつ孝太郎活動報告〔無所属〕

名張市議会議員【2期目】 教育民生委員長

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2012-05-11 [ Fri ]
テーマ:ガスコージェネレーションシステム

 東京では、東日本大地震の影響もあり電力問題がクローズアップされている.この問題は、東京だけでなく全国の国民も関心が高く、生活の中で節電を心掛けているところだと思います.そんな中で六本木ヒルズなどを運営する不動産デベロッパー、森ビルが東京電力へ売電するという発表があったことを知っていますか!
 
 この森ビルが、自社で発電設備を保有しているが保有する自社発電設備と今注目が集まるガスコージェネレーションシステムが、どのように電気と熱をつくりだしているか?調査したいと思っていた矢先に、この施設を見学できるといういい機会が本日実現した.

 2003年4月,東京都港区に六本木ヒルズがオープンしたことはよく知っていると思うが、六本木ヒルズは,森ビル(株)が17年の歳月をかけ,民間では国内最大規模の再開発をし,人々が安心して「住み,働き,遊び,憩い,集い,創造」することができる快適な環境を備えた多機能複合都市である.この環境を支えているのが電気,ガス,熱といったエネルギーである.その電気および熱供給事業を行っている「六本木エネルギーサービス(株)」に視察できたので紹介したい。

「大規模ガスコージェネレーション」と「地域冷暖房」という二つのキーワードをもとに報道資料や見学で得た資料を基に説明していきたいと思う.
 
 『1995年の電気事業法改正により,一般電気事業者以外の事業者による一般への電気の供給が可能となる「特定
電気事業」の制度が施行された.これにより,特定電気事業者が複数の建物に電気を供給し,発電時の排熱を熱供
給事業者を介して,その地域の熱需要に有効利用することができるようになったのだ.この経緯をふまえ,森ビル
(株)と東京ガス(株)は,六本木エネルギーサービス(株)を設立し,この六本木六丁目地区再開発において電
気と熱の供給事業を行うことになったのである.
 
 では「大規模ガスコージェネレーション」と「地域冷暖房」とは何なのか?簡単に説明すると,「ガスから電
気と熱を生み出し,その熱を地域冷暖房に有効利用する」ということである.
これによりエネルギーを無駄なく大切に活用することができるという.また,六本木ヒルズは,オフィス,住宅,商業といったさまざまな施設があることから,昼間にピークをむかえるオフィスや商業施設と,夜間に多くの電力と熱を利用するホテル,劇場棟などで,電力と熱負荷の平準化が図ることができ,省エネに優れた運用が可能である.省エネ性と環境性に優れた高効率システムの導入,まさに21世紀の文化都心「六本木ヒルズ」にふさわしいエネルギーシステムと言える.

 まず電気供給施設の特長については、電気と熱の需要変動に応じて最適な熱電比で運転することができる蒸気噴射型ガスタービン発電機を採用したのが大きな特徴である.この熱電可変型ガスタービン発電機というのは,プロセス優先モード(熱優先モード)と電力優先モードという二つのモードがあり,電力と熱の負荷バランスにより最適な運転を行うことができる.発生蒸気は発電に用いられるが,電力に余力がある場合は発生蒸気を熱供給施設側の熱源としても使用し,エネルギー効率の向上を目指している.
 
 また1回線100%の容量を持つ配電線を二重化し,配電事故および定期点検時にも電気を継続して供給できる.さ
らにガスタービン発電機の点検時には,電力会社からバックアップ電力を受けることができるため,電力の安定
供給を維持できるようになっている.

 次に熱供給施設の特徴について説明する.まず発電時の蒸気の有効利用について述べる.電気供給施設のガスタ
ービン発電設備からの回収蒸気を有効利用するために,熱供給施設の熱源機器は蒸気システムで構成している.そ
して,必要な熱量のうち約90%はガスタービン発電設備からの回収蒸気でまかなわれる.

 また,地区全体の建物の屋上から集めた雨水をプラント近傍に設けた雨水槽に貯留し,そのすべてを冷却水の補給水として活用し,節水を図っている.雨水までも六本木ヒルズでは省エネのために使おうというのである.そのための雨水ろ過装置も設置されているのである.
このように,六本木ヒルズ,森タワーやその他関連施設にこのコージェネレーションシステムを導入することにより,いくつかのメリット,導入効果が挙げられる.その代表的なものを三つ挙げたいと思う.

 一つ目にエネルギーの削減効果が挙げられる.これはコージェネレーションシステムの特長だが,このシステムで発生する電気と熱の最適運転が可能である.電気を優先して発電するのか,それともシステム全体で熱効率を優先するかなどの条件で運転をすることにより,このシステムで発生する熱を個別空調に用いるため商用電力を使用して,それを行った場合に比べて約20%の一次エネルギーの削減が可能となり,地球温暖化の原因となる二酸化炭素や大気汚染の原因となる窒素酸化物の排出量も大幅に削減できる.

 二つ目に電気供給の信頼性向上が挙げられる.ガスタービン発電設備はデュアルフューエル型といって,二つ
の燃料が使用可能なガスタービンである.これはつまり常用時は都市ガスを燃料として発電し,防災時は貯蔵し
てある灯油へ切り替えて発電する.常用機を防災兼用機とすることにより,さらに電力の信頼性を高めている.
また,万が一,ガスと系統側電力の両方の供給が止まったとしても,灯油により最大で3日間も電力を供給できるという.

 三つ目に需要家側建物の建設コストの低減が挙げられる.これはこのコージェネレーションシステムによりエネルギーコストが低減されることや,この6.6kV配電により需要家側特高受電設備の削減などにより,建物のスペース
や運営コストの低減に貢献しているのである.

 以上のように六本木ヒルズは,文化や商業において注目されているだけではなく,省エネ・環境性に優れた大規
模な高効率システムを有するエネルギー供給におけるパイオニアであると言える.

 本命である六本木ヒルズのシンボルともいえる森タワーの地下6階,地上より約35メートル地下階は1万㎡の広さである.ここに六本木ヒルズ一帯に電力と熱を供給している六本木ヒルズエネルギーセンターがある.多くの人が六本木ヒルズに訪れているが,このエネルギーシステムが地下に潜っていることをどれだけの人が知っているのだろうか?
見学の前にビデオ,パネルでの概要説明をしていただいた後,施設内を学ぶことができた.

 ここにある熱源機器は熱供給施設主要機器と,電気供給施設主要機器の二つに大別される.前者には,吸収冷凍機,冷却塔,蒸気ボイラがあり,後者には,蒸気噴射型ガスタービン,背圧蒸気タービンと区別することができる.システムの流れが分かりやすいように説明してくれた.

 この熱供給施設主要機器,電気供給施設主要機器は、蒸気二重効用吸収冷凍機扉を開けると,ここには冷熱を造るための蒸気二重効用吸収冷凍機_が合計8台並んでいた.ガスタービンからの排熱で回収した蒸気や蒸気ボイラからの蒸気を熱源として冷熱を製造している.ここで使用されている2,500冷凍トンクラスの吸収冷凍機はかなりの大きさであり,搬入時には二分割にしてトレーラで輸送したという.横幅も高さも精いっぱいの大きさであることを強調していた.

 施設内は機器の間に広々としたスペースがあり,空間的ゆとりを持ってそれぞれの機器が配置してあった.これ
は,搬入時にはこのスペースが動線となり機器が目的の設置場所まで移動するために必要であるとのこと.また,
機器のリニューアル時にはこの動線を利用し,マシンハッチまで横引きし地下6階から地上まで約35メートル引
き上げられる.

 次に,蒸気ボイラであるが、このボイラは吸収冷凍機を稼動させる上で非常に重要な役割を担っている.通常,コージェネレーションの総合効率を上げるためプロセス優先モードでより多く必要な蒸気を回収し,吸収冷凍機の熱源としてエネルギーのカスケード利用を促進している.ただし,夏場などの電力需要が高い場合には,電力優先モードとなり,ガスタービンは最大限に電力を発電し,排熱の有効利用率が落ちてしまう.そこで,大型蒸気ボイラで都市ガスを燃焼させ,蒸気を得て,その熱により吸収冷凍機を駆動させるのである.

 これとは別に小型貫流式のボイラが5台設置してあるのは,小型貫流式のもつ特性上に着目し短時間で立ち上げ
が早いこと,非常時においても必要な蒸気を速やかに確保することが重要なため,これを採用したという.
蒸気噴射型ガスタービン,発電設備と背圧蒸気タービン発電のメインで活躍をしているガスタービンを見学できた.エンクロージャーといわれる箱の中に,ガスタービンと発電機が入っており,通常では外からは見えないようになっている.ガスタービンは,電力と熱の需要変動に応じて常に最適な熱電比で運転することが可能な「蒸気噴射型ガスタービン(6 360kW)」を6台設置してある.ガスタービンエンジン本体をみることができ,想像していたものよりも意外と小さいものであったのに驚いた.このガスタービンは通常の航空用エンジンと同じであり,それを発電用に改良してある,航空機転用型ガスタービンであるという.このガスタービンから出た排ガスは,隣接する排熱ボイラにて蒸気回収のため利用され,1.8MPaの蒸気を造ることができる.

 この蒸気は,ガスタービンの発電増加用に用いられる一方,熱供給施設に必要な蒸気としても利用される.熱供給施設へは,1.8MPaから0.8MPaへと減圧した蒸気が必要で,この圧力差を利用して発電を行っている.この発電
を行うのが背圧蒸気タービン(500kW)1台である.ガスタービンで約550℃あった排ガスの熱も,背圧蒸気タービン,吸収冷凍機でエネルギーのカスケード利用を徹底的に行った後,煙突から排出される際には,約60℃という低温にまでになっている.

 もちろん,排ガス中の窒素酸化物は尿素水脱硝装置により,排ガス濃度は酸素0%換算で40ppm以下までになり外
気に放出される.
また,六本木ヒルズ一帯からは発電所で見られるような白煙があがっていない理由は,外気に放出される際には白煙にならないように外気温度と湿度を計測しながら,排ガス温度をコントロールすることにより,この問題を解決しているとのことであった.もちろん,都市部においてもこのような白煙対策をしているプラントは珍しいようである.

 中枢機能であるコントロールセンターは見せてもらえなかったが、そこには,100インチのパネルがあり,常時,プラントの運転状況を監視することができる.また,オペレータを補助するために計画コンピュータが設置してあり,その日,週,月,年単位の電力と熱負荷を予測し,それに応じて機器を台数制御運転しているのである.2003年の5月より連続して運転しているが,それ以前の過去実績データがないため,現在ではオペレータに最終判断を任せているとのこと.
1年後には安定した実績負荷パターンが揃ってくるので,過去実績データに基づき計画コンピュータが機器を自動台数運転し,オペレータに負担がかからないような方式をとる予定であるという.

 六本木ヒルズがオープンしてからの電力と熱負荷についての予測と現状は、現在テナントの入居率はおよそ約60%程度であるが,2004年3月までには約90%以上になる予定である.長期にわたる負荷想定は既に予測してあり,ほぼ現状と合っているという.
 普段では,足を踏み入れるチャンスが少ないこの施設は,森タワーの地下6階にある.そこから六本木ヒルズ一帯へ,何気なく使っている,電気や熱といったエネルギーはその地下から供給されていることに驚いた.そして,
二重,三重とも言われるバックアップ電源機能を兼ね備えた六本木ヒルズのエネルギーシステムは,多くのメカに
よってコントロールされていた.環境世紀といわれる時代だからこそ,進歩してきた技術の一つであると感じる.
ただ,忘れてはならないのは環境に優しいシステムだからといっても,与える負荷は必ずしもゼロではなく,私た
ち一人一人が意識を持って環境対策をしていかなくてはいけないと感じた.

 このようなエネルギーに関心のある学生たちには、「技術は,時代や人のニーズによって効率向上やダウンサイジング,付加価値,新開発などが図られ,われわれにより良い選択を与えてくれる.また,ビジネスは,国際情勢,法改正,時代,流通,貨幣,土地価格,環境問題などの変貌により事業展開,手法も変わりむしろ革新により,より良い選択ができる.技術とビジネスの進歩に柔軟にこたえることができ,より良い選択ができる人になってもらいたい.」

 最後にお忙しい中,見学予定時間を大幅に超えながらも丁寧に分かりやすくご説明していただいた菊池常務,ど
うもありがとうございました.日本に一つしかない大規模なガスコージェネレーションシステムを視察することができたことは,貴重な経験であり、心よりお礼申し上げます.』

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プロフィール

ゆきまつ

Author:ゆきまつ
幸松(ゆきまつ) 
   孝太郎(こうたろう) 
65歳
住所:名張市百合が丘西2ー86
職業:名張市議会議員(無所属)
家族:妻、二男一女の5人家族
座右の銘:
”Mastery for Service
(奉仕のための練達)”
「”社会の中で輝いた生き方”をするために!」

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