ゆきまつ孝太郎活動報告〔無所属〕

名張市議会議員【2期目】 教育民生委員長

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2012-01-15 [ Sun ]
テーマ:議員研修

 今日は、、最終日の研修です。谷畑・湖南市長のテーマは、「福祉自治体の実践(~みんなが笑顔になる支えあいのまちづくり~)」です。約140Pのパワーポイントを精力的にお話してくれました。この市は、先進的な障害者福祉のまちとして有名でしたので、湖南市の紹介から、「地域まちづくり協議会」「コミュニティスクール」「発達支援システム」から「障がい者の就労支援」「自立支援福祉総合特区構想」「緑の分権改革、こにゃん支え合いプロジェクト」「多文化(外国人住民)共生社会」等々について、1時間半の講演でした。特に冒頭の市職員の意識改革として、”よその釜の飯を食う事が大事”だと幹部職員の民間や他機関(県庁、厚生労働省、文部科学省とJIAMにも)へ派遣していること。そして、分権化型社会の市役所職員づくりにおいて職員能力をつけられたからこそ、きっとこれだけの政策を推し進める事ができたのだと思った次第です。名張も参考にしたいものです。

 感想よりもこの市長の考え方が大事ですので、2つの対談やインタビューがよくわかります。1つは、2006年に関宏之(広島国際大学教授)にインタビューを受けている内容がこの研修でもお話しされていたので、この話から紹介しよう。

1.障害福祉のまちづくりについてのインタビューより
▼石部町と甲西町が合併して平成16年10月に湖南市になりました。初代市長になられた谷畑市長は法律がご専門ですが、福祉に対するお考えをまずお伺いしたいと思います。

私は大学は法学部、県職員時代は企画や行政改革をやっておりまして、福祉は門外漢なんです(笑)。ただこの財政難の時代、少子高齢社会到来のなかで果実の取り合いはやめようと考えてきました。選挙期間中、「市はお金がない、使えるパイは決まっている」ということを説明し、自分の陣地だけを守るようなことはできないと申し上げながら当選させていただきました。お互いが協力し合えるところは協力する、支え合う関係が必要だと訴えたわけです。みんなが納得をしながら進んでいく合意形成が大事だと思っています。

▼市民に受けのいいグッドサウンドの話ではなく、市の実情をきちんと公開して一緒にやっていきましょうという市長を市民の側は受け入れたわけですね。「協働」の姿勢を最初に打ち出されたのは面白いですね。

湖南市は米作りを中心とした農業と工業団地、京阪神へのベッドタウンとしての新しい市民が渾然としています。その全市民の合意を得られる施策が求められます。福祉団体に呼ばれて話をしたときに「皆さんは企業や公共事業が敵と思ってはいませんか」と問題提起しました。今、市が進めている障がいのある人の就労についても企業の協力なくしてはありえません。そこのところを理解して、お互いがいかに助け合っていくかが大切なんだと思います。

▼「滋賀方式」と呼ばれるほど、福祉施策でも独自色を打ち出されている滋賀県です。ここは甲賀福祉圏域として福祉のネットワークを早くから築いておられますね。

そうです、県内7圏域で地域生活支援のネットワークが組まれていますが、この甲賀圏域がモデルになりました。障がい者サービス調整会議などを通じてしっかり機能していますね。「オープンスペースれがーと」や「宅老所」など先駆的な事業も早くから始まっています。

▼信楽寮には、わが国の障害者福祉の起点ともなる数々のルーツやそうそうたるメンバーがそろっておられます。障害のある方を受け入れる土地柄とでもいいましょうか、そういう素地があったのでしょうか。

「障害福祉の父」と言われた糸賀一雄先生をはじめとして田村一二さんなどに影響を受けてこの地で実践されている独創的な方たちが牽引役を果たしていることは確かですね。障がい者が施設を出て街で生きようとしたときに、市民の方は彼らの生き方を見てきましたから、自然に温かく受け入れる「文化」というものが育っていったとも考えられます。

▼こういうユニークな方たちに先導されて共に歩む行政は全国でも珍しいと思いますが、その仕組みはどこにあるのでしょうね。

北岡賢剛さん、牛谷正人さん、溝口弘さんたちの考え方は、まず自らで取り組むという気概があるんですね。すべて行政におんぶに抱っこではないんです。お互いが足りないところを補い合い、支え合う関係でやってきたのです。当事者と事業者、行政がそれぞれの役割をしっかりと捉え、サポートしあう関係を培ってきました。

▼6月に制定された「障がいのある人が地域でいきいきと生活できるための自立支援に関する湖南市条例」についてお伺いしたいと思います。これはとてもユニークで面白いですね。

特に、第4条3項は障がい当事者団体から追加してほしいと言われたものです。第4条1項は議会でも削る削らないでずいぶん論議しました。「さりげなく」という文言は法令用語になじまないとも言われましたが、私自身は市民総参加の糸口になるはずだと思っています。市民の方が義務的に負担を感じながら支援していくのでは、持続可能なシステム、社会にはなっていきません。担当部長はこの条例を福祉六法みたいだ(笑)と評価しています。

▼発達支援システムが市条例できちんと位置づけられたことの意味はありますか。

これまで必ずしも法的に担保されてきませんでした。20年前に「ことばの教室」ができ、平成10年には発達相談に、14年には横断的な個別指導に取り組んできましたが、いずれも要綱行政の枠内でした。支援の必要な人に対し、乳幼児から学齢期、就労期までの縦の連携と教育・福祉・保健・就労・医療の横の連携によって支援を提供する仕組みとして、平成16年に内閣総理大臣から「バリアフリー化推進功労者賞」をいただきましたが、就労支援はまだまだ不十分でした。それも含めて、市は持続可能な制度を構築しなければなりません。財源が無くなったらやめますとはいきませんし、市民も含め市全体で取り組むためには条例が必要なわけです。

障がいのある人が地域でいきいきと生活できるための自立支援に関する湖南市条例より(一部抜粋)
(市の責務)
第3条4項 市は、効果的な障がい者支援施策が市民に対して持続的に提供されるために、他の地方公共団体に情報を提供し施策の普及に努めるとともに、国、県に対して制度化等による財政上の安定化が実現するよう働きかけるものとする。
(市民の責務)
第4条1項 市民は、助け合いの精神に基づき、協力して障がい者が地域でいきいきと暮らせるよう積極的又はさりげなく応援することに努めなければならない。
第4条3項 障がい者並びに障がい者の家族及び保護者は、社会の一員として自立に努めるものとする。

▼持続可能というキーワードはとても大切ですね。同感です。学齢期の発達支援から就労支援まで、どのようにつなげていこうとお考えですか。

早期発見、早期療育のプロセスは整ってきて、特別支援教育もネットワークが機能しはじめ、残るは就労支援になったのです。地域との連携を考えて、工業団地の経営者が集まったところで何とか協力してほしいと頼みました。

▼発達支援システムには子どもの教育もきちんと明示されてうれしいというか、全国ではなかなかこうはならないでしょうね。
全国で同じことをしてもらうように、市の責務として“布教”(笑)を条例に書いたわけです。湖南市の施策が良いと市外からたくさん転入されれば財政的に厳しくなる、ほかの自治体も同じことをやってもらえれば負担は分け合える、そういう発想です。そうしないと負担を避けて先進的な施策は行われなくなってしまいます。

▼地方自治体である「市」がバリアフリー化推進功労者賞を受賞したのは、湖南市が初めてではないかと思いますが、市長さん自らが経営者に頼んでくださるのは、うれしい話ですね。ハードルがずいぶん低くなったと感じる支援者も多かったのではないでしょうか。

すぐに雇用に結びつくほど甘くはありませんが(笑)、そこにつながっていけばいいと考えています。企業と話をして気づいたのは、マッチングが大事なんです。つまり企業側が望む人材、障がい者側の就業できる能力、そういうお互いの情報がこれまで交換されてこなかったんですね。そこで17年に「湖南市障害者就労支援検討会」を設立し、実行組織として雇用推進協議会を設置して、法律で強制的に雇用しなさいと言うのではなく、どういう状況なら人を雇えるのかという点も含めて調査を行いました。

▼大変失礼な質問ですが、たくさんある緊急案件の中で、福祉は市長の中ではどのくらいの位置づけですか。

その時々によって違いますね。今は福祉のことを話していますから福祉が一番ですが、ホットな話題だと新幹線新駅問題とかもありますし(笑)。

▼障害者自立支援法が動き出しました。市長はどう評価、考えておられますか。
自立支援法に限らずですが、現在は割り切って考えるという姿勢が多すぎます。原則は原則としてそれをどう原則を崩さない範囲で運用するのか、というところに知恵が生かされていない。言葉だけで否定されてしまう社会の怖さの一面を感じています。

良い、悪いというだけで社会は成り立ってはいないんです。自分たちの生活をできるだけよくしようという努力は忘れてはなりませんが、もちろん生活の苦しい人たちへの配慮、きちんと支援していくような制度設計で全体のバランスをとっていくことが大事だと思っています。市民のモラルハザードが言われますけれども、言葉は厳しいですが、障がい者だけはモラルハザードがありませんというのは、市民から受け入れられないでしょう。

▼市長はまだ40歳(現在46歳)のお若い首長さんです。最後に若い世代、新しい市民に向けたメッセージをお願いします。

お互いが助け合わないと社会は成り立っていきません。自分が自分がという主張だけではなく、相手の思いを聞くこと、姿勢が求められます。そのことを子どもたちに伝えたいですね。自立といっても自分で律することはできても一人では立てませんから。

2.平成18年に本市の名張亀井市長との対談も谷畑市長の考え方が参考になるので紹介しよう
 湖南市は平成16年10月に2町による合併を経て新しく誕生した都市です。市内には「障害福祉の父」といわれ、日本の障害者福祉の基礎づくりに多大な業績を残した糸賀一雄先生が創設した知的障害児・障害者の療育施設「近江学園」もあり、障害者を温かく受け入れる文化が根付いています。また、合併前から支援が必要な市民に対し、その発達段階、ライフステージに合わせて、福祉・保健・医療・教育・就労などきめ細かい支援を行う「湖南市発達支援システム」を構築しており、「平成16年度バリアフリー化推進功労者表彰・内閣総理大臣表彰」を受賞しました。

 そのような中、湖南市では平成17年に発達障害者支援法、平成18年には障害者自立支援法が施行されたのを機に、今後の障害者支援に関する指針となる「障がいのある人が地域でいきいきと生活できるための自立支援に関する湖南市条例」を18年6月に制定しました。

 この条例で特に重視したことは、障害者が自立していくための環境をどのように整備していくかという点であり、障害者が自立するためには、就労の機会を得やすくする環境を整えることが必要です。そのためには当然、地域、とりわけ雇用する事業者側の理解が不可欠となり、湖南市では従来から「湖南市障がい者就労支援検討会」を設け、障害者の就労の促進を図るとともに、条例の制定と前後し、事業者にも積極的にこのような場に入っていただき、地域全体で障害者の就労を促していく体制を採っています。

 もちろん、障害者自身が自立に努めることも必要であり、条例の中でも障害者団体からの申し出に基づいて、障害者やその保護者が社会の一員として自立への自助努力を行うことを明記しました。さらに、市民の協力についても、大変珍しいことだとは思いますが、条例の中で、「市民は、障がい者を積極的又はさりげなく応援すること」と、「さりげなく」という言葉をあえて用いました。議会でも、この言葉は法令用語になじまないという理由から議論の的となりましたが、私はこのさりげないという姿勢こそ大切であると考えています。つまり、市民が、負担を感じながら義務として障害者を支援するのではなく、あくまでも、日常的に、自分のできる範囲で支援を行っていくことが、持続可能なまちづくりにつながると思うからです。

 これからも誰もが住みよいまちをつくるために、障害者と事業者、関係団体、行政がそれぞれの役割を果たし、サポートし合う関係を構築していきたいと思います。
湖南市でも、地域福祉計画については、小学校区単位で策定を進めるなど、学区単位の住民自治が推進されてきています。しかし、その一方で住民自治の確立はそれほど容易でないことも事実です。それぞれの地区などに対して、自らまちの課題を考え、行動するように促しても、当初は戸惑う場合が多いと思います。

 そのため、最初のうちは行政の側からまちづくりのヒントや提案を行うことも大切だと思います。例えば、「観光」を例にとると、湖南市は天台宗の常楽寺、長寿寺、善水寺をはじめとして、多くの文化的価値の高い建築物や仏像があります。これらの観光資源を平成17年から行政として大々的にPR活動を行う一方で、観光客の受け入れやおもてなしは各地区単位で行うようにお願いしています。これにより、ある地区では、住民たちが互いに協力し、観光客の受け入れ体制の構築に積極的に取り組むようになるなど、着実にその成果が出てきています。

●まちづくりと健全財政の両立のために
 やはり、昨今の地方を取り巻く厳しい状況の中では、特に健全な財政を確保し、持続可能なシステムを構築することが求められます。先ほどご紹介した条例においても、福祉のまちづくりを行うに当たっては、財政の健全性に配慮することをあえて明記しました。

 もちろん、財政の健全性を保つことの重要性は、福祉の分野に限りませんが、財政が厳しい中、今後はあらゆる分野で、持続可能性への努力が欠かせなくなると思います。また、先進的な施策を実施した自治体には当面負担が偏りますが、その施策をほかの自治体に広げる努力を国や都道府県が一緒になって行うことにより、先進自治体の負担が軽くなり、持続の可能性が高まります。

 一方、市内の団体などに対して、湖南市の財政状況を説明しておりますが、ある高齢者の団体ではすぐに現状をご理解いただき、地域貢献活動への参加、補助金の削減等にご協力いただきました。
 これからは、市民と行政の役割分担も含め、活発にまちづくりについて地域の中で議論できるような環境やシステムを構築していくことが、ますます重要になってくると思います。

以上で、今回の議員研修の概略をお伝えしてきましたが、この研修で学んだことを名張市政の議員提案などに生かしていきたいと思います。

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プロフィール

ゆきまつ

Author:ゆきまつ
幸松(ゆきまつ) 
   孝太郎(こうたろう) 
65歳
住所:名張市百合が丘西2ー86
職業:名張市議会議員(無所属)
家族:妻、二男一女の5人家族
座右の銘:
”Mastery for Service
(奉仕のための練達)”
「”社会の中で輝いた生き方”をするために!」

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