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 ゆきまつ孝太郎活動報告〔無所属〕

名張市議会議員【2期目】 教育民生委員長

2011-10-22 [ Sat ]
テーマ:議員研修

 今回は、3回目の報告ですが、議会改革についてです。報告に入る前に、市民の皆様からの要望は、議員定数や議員報酬のことがよく出されますので、そのことについて先般報告した内容を再度掲載してみます。

 定数であるが、これは地方自治法の改正が4月にあり、「議会は人口段階別にその定数の上限数が決められている」この定数の上限数が撤廃されたのである。この改正案が通った今こそ、まさしく、私たちの議会で定数をどのように定めるかを決めることになる。定数を聴ける際に、1つは合議体としての議会の能率的な運営ができるか、2つ目は多数が推す優れた人材の選出を考慮する、3つ目は定数の増減による市の財政への影響がどれほどのものか、など定数改正により監視機能などの役割がどのように影響するのかの観点から議論を重ねていく必要がある。

 市民からは、定数以外にも議員報酬が高いという意見が多数ある。この報酬のあり方については、会津若松市議会、福島町議会、生駒市議会、は、若干の相違はあるが基本的には同じ方向で考えている。これまで議員報酬は、給与でも報酬(非常勤の特別職)でもなく、その中間という位置づけにあった。そのため、両極で大きく揺れていた。ようやく新たな道が開かれつつあるようだ。

 この3つの議会(会津若松市議会、福島町議会、生駒市議会)の考え方は、
.単なる行政改革の考え方(削減の論理)で議論すべきでなく、議会を充実させる(地域民主主義を充実させるというもの)視点での議論が必要である。

.議員報酬と議員定数とは関連性がないこと。議会費を一定にして、一方を倍に、一方を半分にという議論やどちらも半分とかの議論は、議会人だけが納得するもので、市民には説明がつかない。

.議員報酬額決定の要素分析 
 ①自治体の活動量は以前に比べて飛躍的に増大している。そこで、従来とはまったく異なる責任が議会には負わされてきている。この議会を担う議員を創り出さなければならない。
 ②生活給的な水準でなければならない。活動量を考えると日本では昼間開催となる。その場合、特定の層だけを議員としないためには、会社員も退職して生活できる水準、もちろん、2~30代や4~50代のエネルギッシュな世代も条件は異なるが4年限りの生活給が必要である。 
 ③ただし、活動が明示されなければならない。議会活動だけでなく、調査研究、議案の立案などの議員活動も対象に含めなければならない。しかし、その議員活動を分類することは困難である。選挙活動や政党活動は当然含まれない。活動量の積み上げ(算定)方式は、時給制や成果主義とも結びつく。時給制にしないのは煩雑さの問題だけではなく期待値として設定するためである。
 ④首長等の活動量と議員との活動量を比較して、その比率で議員報酬を確定する。(首長等の給与基準は、民間給与の動向とも関連している)以上のような視点で考えている。

 秋には、名張市議会で議会改革の特別委員会が発足されることになる。この委員会で重要なことは、市民が参加して市民とともに考えることになる点である。上記の考え方を参考にした議員報酬・定数問題の議論が新たな水準で行われることが期待されており、この議論を通して実践していくことが必要である。

 
<議会改革の現状と方向性>   法政大学 廣瀬 克哉 教授

1.議会のお陰で政策がよくなったことがあるか?
①認識のギャップ
 議員は、「もちろんある」
 住民は「想像もつかない(あるわけがない)」
②事前非公式調整
 議案が議会に出るまでがポイント
 議事の中ではもう政策は変わらない
 議会は仕事をしていないという市民の認識
 ③形骸化した議会の公式の審議
重箱の隅質疑+ガス抜き討論⇒粛々と原案可決

2.議会は無敵である?
 ①要望を自由にできる
・首長が応じれば議員の成果
・首長が応じなければ悪いのは首長
 ②結果はいくらでも追及できる
・要望した議員本人でも「首長のやり方が悪いからだ」
 ③議員、議会は結果責任を問われない特権的な立場
・議会は無責任(橋下大阪府知事)
 ④議決責任が問われないという現実:何も実施する権限がないという権限の裏返し

3.議会の姿が市民には見えない
 ①地区(地元)の議員、駅頭の議員はまだしも見える。
・困りごとの相談のための便利な人
・雨の日も風の日も頑張る人
 ②議会という機関の存在感は薄い
・何をしているかが見えない
・一番見える場も「一般質問」=個人議員と首長の対決
・議会という機関の仕事は何かという感覚がない

4.市民は議会を知らない/議員は市民を知らない
①市民がいだく現実離れした議員イメージ
 ・秘書付き、黒塗りの専用車、一存で政策を左右
 ・地上波のゴールデンタイムのドラマでこれが通用
  ②議員が抱く全体とはずれた市民イメージ
・支持者(=共感できる市民)
・うるさい奴ら(=共感できない市民)
・大多数のどちらでもない人たちが掴めていない

5.議会のミッションが見えない
 ①「いい議会」が想像できない市民
・議会が活発で機能していて、自治体にとって望ましい状態というのはどういうことなのか
・抽象的には言えても、具体論は浮かばない
 ②合議制の代表機関がなぜ必ず必要なのか?
・公開の場での議論なき意思決定は民主主義ではない
(2)議会のミッションが見えないとは
1.栗山町議会基本条例前文の規定
・議会は、その持てる機能を十分に駆使して、自治体事務の立案、決定、執行、評価における論点、争点を広く町民に明らかにする責務を有している。自由かっ達な討論を通して、これら論点、争点を発見、公開することは討論の広場である議会の第一の使命である。
   ・議決以上に、討議過程を通して論点、争点を発見、公開することを重視

2.合議制代表機関ならではの役割
 ①複数の視点から討議すること
・一人の視点から見るよりも多角的に、深いレベルまで論点が見えてくる
 ②討議を通して論点が社会に伝わること
・「民意」は選挙時だけのものではない
・議会の論議が伝わることによって世論が形成される
 ③その民意に耳を傾けながら結論を出すこと

3.合議制代表機関に不可欠なこと
 ①複数の視点から討議すること
・行政による説明、当事者・市民の声、専門家との質疑
・それらを踏まえた議員間討議
 ②討議を通して論点が社会に伝わること
・非公式の調整では使命が果たせない
 ③その民意に耳を傾けながら結論を出すこと
・選挙で選ばれてしまったら4年間白紙委任というわけではない

(3)議会基本条例とは何か
 ①制定が続く議会基本条例
・2006年5月北海道栗山町議会基本条例制定(全国初)
   ・2010年12月までに全国167議会で制定済み
55町村、15道府県(32%)、97市(12%)ただし、東京都内は多摩市議会だけ
   ・2011年3月末までに200を超えた
   ・制定方針で検討中の議会が少なくとも150

 ②夕張の隣町で始まった議会基本条例
・北海道夕張郡栗山町
 旧産炭地+農地、ピークから3割以上減った人口1万3千余の町
 合併構想は相手から拒否された
    ・ハコモノばらまき行政の行き詰まり
補助事業をひっぱってくるのが行政手腕、ランニングコストが財政負担
維持補修を限界まで削ってきたため、公共施設の「使い捨て」状態

 ③住民に直接語りかける必要
  ・財政状況の伝達
補助事業の獲得を喜んでいてはいけない
  ・議会報告会の開催(本吉町議会の取り組みを参考に導入)
個々の議員、会派から行うのではなく、議会という機関が行う報告と意見聴取
超党派で議員が数名のチームで報告
自分の地区以外にも赴いて議論
「私は反対だったのに可決されてしまった」はダメ
  ・それならどのように「議会活動を報告」すればよいのか

 ④報告会で説明できる議事をしておく必要
  ・論点、争点は何であったか
「こういう論点は議論されたのですか?」という質問はよく出される
問題点を確認できる質疑、答弁の評価を巡る立場の違いを確認する議員間討議
 が揃っていれば、説明できる
非公式の「調整」を見えないところで済ませた多数派の原案指示のもと、ガス
 抜きの質疑、討論だけでは市民に対して説明がつかない

 ⑤なぜ「議会基本条例」を思いついたのか
  ・改革が進んだが。、議員への負担は増えた
選挙で議員が入れ替わっても、改革の成果が続くようにするためには、条例で
 ルールとして確定するのが効果的
  ・すでに「自治基本条例」の制定は広がっていたので、議会について同じような条例化ができないか⇒議会に関する最高規範としての議会基本条例
  ・2006年5月に「議会基本条例」制定

 ⑥なぜ「基本条例」なのか
  ・主権者である住民に対する権利保障
憲法的な意義をもつ条例
議会は住民のための代表機関として団体意思を決定
  ・議会のマニフェスト
わがまちの議会はこういう議会です、という宣言⇒住民に見えやすい議会のあり方
  ・条例という法形式の重み

(4)議会基本条例の内容
 ①注目を集めた議会基本条例の項目
  ・議員間討議
質問中心主義から討議中心主義へ
  ・反問権
  ・政策情報の確保
この二つはセット
政策情報を共有して対等に議論を
  ・議決事件の追加
計画の議決化

 ②議会への住民の参加機会を保障
  ・請願・陳情は住民による政策提案
   請願者が自分で説明する機会を保障
  ・地方自治法が設けている手段の活用
   公聴会、参考人の積極的な活用
  ・市民と議員の意見交換の場を多様に設定
   すべての地区で開催する場(議会報告会)
   テーマごとに当事者などと対話する場(一般会議、市民との意見交換会など)

 ③議会の政策チェック機能
  ・事務事業評価、事業仕分けはなぜ行政だけがやるのか
   事後評価による改善の実現
   評価(事前・事後)による事業の採否の確定
   ともに議会の機能であるはず
  ・計画の議決事件化を通して事前評価と仕分け
  ・決算審査と連携して議会による評価と改善
   例)飯田市議会の取り組み
総合計画に基づき、常任委員会単位で議会意思をまとめ、決算認定時に提言を議決

  ④議会が受けた要望への対応としての政策立案
   ・市民の声を「聴きっぱなし」では無責任
    行政に問題提起をして、対応を監視する
    議会自らが政策立案して実現する
   ・議会による政策づくり
    議員が調査、分析し、議員間討議で練り上げ条例や計画を立案
例)会津若松市議会の「政策形成サイクル」(図を参照)
議会改革で全国から注目を集める会津若松市議会の政策形成サイクル(年2回)です。
『市民との意見交換会』・・・・市民との意見交換会で多数の意見や要望が出されます。
  ↓
『政策討論会』・・・・上記の要望や意見の中から議会として取り組むべきテーマを検討する。
  ↓
『市民との意見交換会』・・・・検討結果を報告《政策形成サイクル(繰り返し)》。

政策形成サイクルを確立するツール。
1.市民との意見交換会・・議会報告(議会報告/議会審議報告)/市政・議会運営に関する意見交換。
2.政策検討会・・全大会/4分科会/議会制度検討委員会で構成されている。
3.広報広聴委員会

⑤到達点は修正議決
      ・丸吞み議会とオール否定議会は、どちらも×
       議会によって政策が向上していない
政策を仕上げる責任を議会が果たしていない
      ・京丹後市議会の事例
多くの計画を議決事件にした
多くの計画を修正議決をしている
 例)学校再配置計画の内容に及ぶ修正議決

    ⑥自治体の政策意思を集約・調整し、決着する場
     ・行政も要望を出す主体の一つ
      行政、市民、専門家、利害関係当事者などからの多様なインプットを議場に出して、議会での議論と議決によって集約、調整する場が議会
     ・「議会の議決を経て定められた基本構想」の拘束力はなぜ今も残っているのか?
      自治体の設置目的を、住民意思もとづいて確定できるのは議会だから

以上のような講義をされたのであるが、議会基本条例は、議会に関する基本的な事項を総合的に決めた条例です。議会の役割と責任や情報公開、住民参加などが明記されています。議会と議員の位置づけを明確にして、それぞれの権能が十分に発揮できるよう条例として制定したものです。これは議会の機能アップで公共のガバナンスが一層強化されることを期待するものですので、名張市も上っ面でなく、しっかり議論したものを作る時期に来ている。

その上で、今回の感想をまとめたいが、議会改革の世論調査も含めて、今考えていることを述べてまとめとしたい。

(1)まず、市民意識から遠い地方議会に関して
①根強い議会・議員への不信があることについて
地方議会に対する市民の意識はどのようであるのか、それを端的に知るために世論調査の結果を検討してみよう。日本世論調査会2006年における市民の地方議会への現段階での評価については、次のようになっている。
 ●地方議会の現状                
  ・大いに満足している           1.1%
  ・ある程度満足している         31.4%
  ・あまり満足していない         46.9%
  ・全く満足していない          13.6%
  ・どちらとも言えない、無回答       7.0%
  ⇒到達点としては、議会改革に取り組んでいるのが約4割であるが、市民が満足している割合は、約3割というところである。あまり満足していないを合わせると約6割になる。市民の地方議会への不満は、極めて強いと言うべきであろう。

(2)市民は何に不満を感じているのかについて
●満足していない理由
  ・議会の活動が住民に伝わらない     53.3%
  ・行政のチェック機能が果たしていない  33.2%
  ・地方議員のモラルが低い        32.5%
  ・議会内での取引が優先して審議が不透明 29.3%
  ・議会の政策立案能力が低い       18.6%
 このことから読み取れるのは、
 まず第一は「議会の活動が住民に伝わらない」ことに対する不満であり、過半数がそう答えた。これは議会の根本的姿勢に関わる批判である。市民を主権者とみなして、議会活動をすべて公開し、自らの活動について市民に理解できるように絶えず報告し、その評価・意見に耳を傾ける議会運営になっていないという指摘とみるべきである。議会と議員による狭い意味での情報活動の改善だけを求めているのではない。ということである。

 第二の不満は、行政へのチェックが果たしていない、というもので、約三分の一がそう答えた。これを裏返すと「議会と行政当局は馴れ合い関係」という市民の認識が見えてくる。

 第三は、議員のモラルが低いことを指摘したもので、これも回答者の約三分の一に達する。かねてから指摘されていた対外視察費のことや、昨今の政務調査費をめぐる不祥事などは、この不満を裏書きするものである。

 第四は、「議会内の取引優先」に対する不満であり、30%近くがこう答えている。それは市民の目前における議論によってではなく、議員・会派間の取引によって議会が運営されているという議会への認識であり、「議会内馴れ合い」というべき現象に対する不満である。

 第五は議会の政策能力に対する批判であるが、これは、議会独自の条例提案がほとんど行われていないことと、行政当局が行う政策提案や政策展開に対する対案的質問の水準の低さに対する批判であり、議員の質に対する不満でもある。

(3)市民の「不満」の根拠には、馴れ合いと癒着の政治があると見ていることについて
 以上に見た地方議会に対する市民の「不満」は、そのまま改革要求とみることができる。
①議会が何をしているか市民にきちんと伝えよ。
②行政のチェック機能を果たせ。
③議員のモラルを引き上げよ。
④議会内での取引ではなく、市民の前での議論で議会を運営せよ。
⑤議会・議員の政策能力を高めよ。
したがってその限りでは、これらを実現すれば市民が望む地方議会改革になる。

(4)最後に、市民が望む議員・議会像とは何かについて
市民の議会・議員への要望は次の通りである。
①公約を実現する議員活動と議会での活発な議論
②行政におもねらず、きちんと行政チェックを行うこと
③改革提言も含めた活発な政策提案とそのための学習・研究
④会派的でなく、市民優先の姿勢
⑤市民の奉仕者としての議員のモラルの確立

続く!

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プロフィール

ゆきまつ

Author:ゆきまつ
幸松(ゆきまつ) 
   孝太郎(こうたろう) 
65歳
住所:名張市百合が丘西2ー86
職業:名張市議会議員(無所属)
家族:妻、二男一女の5人家族
座右の銘:
”Mastery for Service
(奉仕のための練達)”
「”社会の中で輝いた生き方”をするために!」

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