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 ゆきまつ孝太郎活動報告〔無所属〕

名張市議会議員【2期目】 教育民生委員長

2011-10-21 [ Fri ]
テーマ:議員研修

 今日は、2回目の議員研修報告です。

<国際比較によるこれからの地方行政のありかた>
帝京大学教授・総務省自治大学校 内貴 茂 客員教授 
1.地方自治とともに歩んだ道
連合王国を構成する、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドは、それぞれの民族、宗教、言語など独自の歴史を持ち、英国全体から、その地域への地方分権は、いわば大きな意味での地方分権であり、日本のいう分権とは相違する。道州制議論よりもさらに大きな分権であり連邦制国家に近づいていく可能性もあるであろう。
 一方、イングランドにおいても、その域内における地方分権が推進されている。これは住民に最も身近な地方自治体の規模拡大を図り、その上で、国から権限を委譲しようとするもので、自治体が効率的な行政サービスを住民に提供するとともに、住民に対する説明責任の強化などを強く求めている。このことについては、まさに、日本の権限移譲、市町村合併、道州制の議論と共通なものがある。

2.地方自治の母国「英国」の中央政治と地方自治の実状

・サッチャー首相と地方自治体
・ブレア首相・ブラウン蔵相と地方自治体
 1997年5月の総選挙で18年ぶりに政権を奪還したブレア労働党政権は、それまで「地 域議会の設立は連合王国の基盤を揺るがす」として頑なに権限移譲を拒んだ保守政権に対し、「地域議会の設立が不可欠である」として権限の委譲をその公約に掲げた。
・キャメロン首相・クレッグ副首相(保守・自民連立政権)と地方自治体
 大きな地方分権―スコットランド、ウェールズ、北アイルランド
   北アイルランドの自治政府
・英国政治の本質

⇒めまぐるしく動く英国政治状況の中で、地方制度の改革が展開されていったのであるが、内貴氏の話は、英国政治の真実や核心を感じた。また、地方制度改革の立案、変遷、結論に至る地方改革の状況を、その時期時期での主要な関係者の話は説得力があった。

3.日本と英国の制度比較
<英国と日本の地方自治概観>
日本        (英国)

国家構造: 立憲君主制 立憲君主制、 (王国)
名称: 地方自治政府 (地方政府)
憲法: 成文憲法、地方自治の規定 (ない 国会の優位)
統治実態: 三権分立 (国会優位)
法律上の制約: - (権限逸脱)
地方構造: 例外のない二層制 (一層制と二層制の混在,バリッシュの存在,地方圏の存在)
規模
基礎的自治体数: 1822(2006年) (468)
一団体当たりの人口: 7万人 (12.8万人)
権能 内政に関するほとんど (法律で付与された権限移管された権能)
経済的地位: 中央の3倍程度,社会資本整備の8割 (全公共支出の4分の1程度)
地方税源、税率: 幅広い、標準税率 (カウンシル・タックスのみ,予算決定時に税率)
直接公選制 :議員、首長とも憲法上の要請 (法律事項、公選首長は少ない)
自治体職員 :国家公務委員と同様 雇用契約、終身雇用、組織内異動 (事務総長制度、女性職員7割(うち4割パート)随時募集、公募制)
政党色: 県民党、市民党など (中央と同じ政党政治(90%は政党に所属)英国自治体協議会も同様
地方議会議員: 議決機関 (議決機関かつ執行機関)
内閣構成議員と一般議員報酬 有給 (無給)
女性議員: 7.6%(2003年) (30%)
住民参加: 請願、リコール住民監査請求など (直接公選首長制度導入可否など限定的)
自治振興: 育成・支援   (住民サービスの効率化)
地方構造改革の手法: 市町村合併から (一層制など総合的・同時並行)
自治: 内政事項  (欧州地方自治憲章など)
行政評価: 内部評価主体? (外部評価中心(CPA))
住民請求: リコール、監査請求など広範 (首長公選など限定)
中央介入: 制限的 (強力、広範囲)

4.地方自治の課題(日本と英国)
①最近の英国地方制度改革の方向と展望
 ・連立政権合意文書
  「大きな政府」から「大きな社会」へ
   家族や社会の責任と市民的自由がより強い社会を創出する。大きな社会は人々が共通の善に向って協同する際に必ず生まれるものである。
 ・構造改革計画草案(2010・7・8)発表
  目標
   地域主義:地域社会において協同する地域住民によってもたらされる真の改革。
   自らに影響を及ぼす決定については自らコントロールする権利を持つ。
   人々により多くの発言権、選択権、地域の施設やサービスの所有権を付与するこ
    とにより、地域の決定を市民生活の当然の一部とする。
   自治体の自由度を高めることにより、住民は地方議会や首長の存在意義認識できる。
 ・地域主義法案の国会提出・審議(2010.12.13)国会へ提出
  .地方分権推進のための6つの必要な行動
    ・官僚主義の弊害の除去
    ・コミュニティの自主行動のための権限の付与
    ・財政運営に対する地方の裁量権の拡大
    ・公共サービスの供給方法の多様化
    ・公的監視のための情報公開
    ・地域住民に対する説明責任の強化
  .地方分権の政府の推進体制
    ・政府が一丸となって取り組む
   ・自治体は二つの重要な役割を果たす
    第一は、委譲される権限の受け手になる。
    大には、その権限をコミュニティや個人に移譲すること
  .法案に盛りこまれた法律事項
    ・官僚主義の弊害の除去
     トップダウンで定められていた地域ごとの政策目標の廃止
     基準委員会の廃止
    ・コミュニティの自主行動のための権限の付与
     自治体に包括的権限を付与
     閉鎖の恐れのある地域施設を救済する権限をコミュニティに買収権限を付与
    ・財政運営に対する地方の裁量権の拡大
     中央政府によるカウンシルタックスの上限設定を廃止し、それに代わる措置として、基準額以上の引き上げを行う場合には住民投票を実施し、過度な引き上げを拒否する権限を住民に付与。
     地域の呪医業者の意向に応えることができるよう、ビジネスレイトの税率を地域独自で引き下げる権限を自治体に付与。
     コミュニティインフラ税を徴収し近隣住民の還元する権限を自治体に付与。
    ・公共サービスの供給方法の多様化
     コミュニティが自治体に代わって公共サービスの運営を出来る権利を付与。
     コミュニティが公共施設を購入する機会を増やす。
    ・公的監視のための情報公開
     全省庁の2万5千ポンド以上の支出入札情報を公開。
     自治体は500ポンド以上の全ての歳出項目を公表。
     自治体は幹部職員への報酬支給方針を公開する義務。
    ・地域住民に対する説明責任の強化
     請願を通じて地域のあらゆる問題について住民投票を実施させることができる権限を地域住民に付与。
     2012年以降、イングランドの12都市で住民投票を経たうえで直接公選市長制を導入する。
  .連立政権の地方分権政策
   Ⅰ.ウェストロジアン問題を検討するための委員会の設置
   Ⅱ.中央政府とスコットランド、ウェールズ、北アイルランドの地域政府との協力関係を築く。
    ・ウェールズの自治の拡大
    ・スコットランドの分権についてカルマン委員会の提案を実行するプロセスをスタート
    ・北アイルランドの法人税率の改定について検討

②日本の新たな改革の方向と展望
 ●地方制度調査会の発足と議論の動向
 .地方自治法の改正問題:片山大臣は住民への地方参加の拡充に向け改正を検討。
 .地方議会のあり方
 .大都市制度について:大阪都構想など議論。
 .東日本大震災のような危機に直面した時の自治体のあり方
 ●町村をめぐる動向
  ・平成の大合併により議員が大幅に減る。
  ・首長と地方議会の激しい対立
  ・国と地方の関係
  ・地方分権の拡大による議会対応の拡大
  ・義務付けの廃止など
 ●議会を巡る論点
 .二元代表制における議事機関としての議会のあり方
  ・二元代表制とは、本質をどうとらえるべきか
  ・対立が生じた場合の法で定めるルールが機能しない事態の発生
  ・一部の首長から強烈な議会批判
 .議会の使命と議員の職責
  ・議員の報酬、普段の職業
  ・議員活動時間
  ・議会の会期、開会時間(夜間など)
  ・本会議と委員会の開催回数
  ・議員の倫理
  ・議員は非常勤職とされるが、会期中のみ職責を果たすことでよいのか。
 .地方民主主義と効率性の戦い
  ・議員定数
 .住民参加
  ・住民参加については今までは議員は選挙で選ばれた以上は住民の代表であり、自らがその地位で行動するので、議会の審議には住民参加は不要との考え方が強かった。しかし、住民参加を首長側が取り入れ攻勢に出ている以上、議会も住民参画を拒否していては、議会改革の展望が開けないとの見解がある。

 イギリスという国の政治を中心にお話をいただいた地方自治の母国といえる素顔が見えてきた。日本の地方自治法も素晴らしいということも理解できたように思う。

続く!

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プロフィール

ゆきまつ

Author:ゆきまつ
幸松(ゆきまつ) 
   孝太郎(こうたろう) 
65歳
住所:名張市百合が丘西2ー86
職業:名張市議会議員(無所属)
家族:妻、二男一女の5人家族
座右の銘:
”Mastery for Service
(奉仕のための練達)”
「”社会の中で輝いた生き方”をするために!」

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