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 ゆきまつ孝太郎活動報告〔無所属〕

名張市議会議員【2期目】 教育民生委員長

2011-05-30 [ Mon ]
テーマ:高齢者・身障者対策

1.国の地域包括ケアシステムという考え方
 厚生労働省の「2015年の高齢者介護~高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて~」は、「地域包括ケアシステム」という考え方を強く打ち出している。この報告書では、在宅サービスの複合化・多機能化、新たな「住まい」の形の用意などが必要であるとし、「個々の高齢者の状況やその変化に応じて、介護サービスを中核に、医療サービスをはじめとする様々な支援が継続的かつ包括的に提供される仕組み」として地域包括ケアを提案している。

 このシステムの中核を担うのが地域包括支援センターであり、「保健・福祉・医療の専門職やボランティアなど様々な関係者がそれぞれの能力を生かしながら相互に連携することにより、介護サービス、医療サービス、ボランティア活動、近隣住民同士の助け合いまで、地域の様々な社会資源を活用した継続的かつ包括的なケアが行われるよう、総合的なケアマネジメントを行うことが不可欠である」としている。ここでは、あらゆるニーズを受け止め、ワンストップサービスの拠点となることが期待されている。

2.市における地域包括支援センターの重要性
 介護保険制度化に伴う高齢者福祉の変化に対応した課題を今後具体的に担っていく機関として、地域包括支援センターの重要性は高い。

 地域包括支援センターは、改正介護保険制度により2006年4月に新設された。同法により市が実施する地域支援事業のうちの包括的支援事業を地域において一体的に実施する中核機関として、人口2万~3万人に1か所を目安に設置されている。市直営または社会福祉法人、医療法人などの法人に委託運営もできる。従来あった老人福祉法に基づく老人(在宅)介護支援センターの廃止・再編としても位置付けられる。

 同センターは、公正・中立の立場から、①総合相談支援、②虐待の早期発見・防止などの権利擁護、③包括的・継続的ケアマネジメント、④介護予防ケアマネジメントの四つの機能を担っている。①と②は社会福祉士、③は主任ケアマネジャー、④は保健師または経験のある看護師が主に担うが、同時に3専門職によるチームアプローチも重視。

 制度の問題としては、上記の四つの機能を担うことになっているものの、「予防重視型システムの確立」を最重点に改正された介護保険法の実施のもとで、介護予防ケアマネジメントに偏った運営になる傾向がみられることである。

 地域包括支援センターという新たな地域の中核機関において、高齢者福祉の制度的基盤と実践的専門性を明確にし、高めていくことが、今後の高齢者福祉発展の試金石になると言える。

3.名張市の地域包括支援センターについて
①当センターの設置
 地域包括支援センターは直営で、1か所設置している。まちの保健室がブランチとして位置付けられており、地域づくり委員会(公民館単位)の圏域で設置されている。

 当センターには、保健士1名、社会福祉士2名、センター長、事務職、介護予防支援業務専属ケアマネジャー3名、主任ケアマネジャー1名、嘱託職員として、看護師3名、介護福祉士、保健士を配置している。このように介護予防プランの作成は、当センターに予防支援業務専属のケアマネジャーが配置されており、基本的にまちの保健室で予防プランを作成することはない。

 また、市で当センターを設置する際に、社会福祉法人が運営していた在宅介護支援センターの委託を修了していることも特徴である。これは、地域づくり組織と一体となって地域福祉を推進していくこと、また、財政危機で可能な限り民営化を行っているものの、公平・中立な相談業務は市で責任を持つ必要があるとの考えに基づいている。

②地域包括ケアとまちの保健室の活動
 まちの保健室は、地域包括ケアの仕組みとして見た場合、当センターのブランチとして位置づけられ、センターと連携しながら初期総合相談の役割を担っている。

 まちの保健室の相談件数は、公民館や身近な地域に設置されていることから、来初相談が多いことが特徴であるといえる。また、民生・児童委員からの相談、夢づくり広場設置事業によって整備されたサロン等住民活動を経由した相談が多いことも特徴であり、まちの保健室と地域づくり組織及び、民生・児童委員が緊密に連携していると言える。こうした地域とのつながりから、問題を発見し、地域とともに緩やかな見守りを継続することで、問題の早期発見が可能になっている。また、変化があった時は、当センターと連携しながら必要なサービスにつなぐ支援を行っている。介護保険サービスを利用するようになった場合は、支援の主体は居宅介護支援専門員に移り、居宅介護支援専門員のケアプランの中で見守り等の支援を行っている。

 このように当市では、まちの保健室が、介護保険を利用する以前から地域住民に関わり、緩やかな見守りの中で地域とともに支援を行い、必要があれば介護保険等の必要なサービスにつないでいく役割を果たしている。(永田祐氏の資料より一部引用)

4.ある市の総合相談窓口者からの事例を紹介しよう。
 『ある市の「地域包括支援センター」は市町村直営型ではなく、市が社会福祉協議会(旧基幹型在宅介護支援センター)に委託している。
地域によって人口にばらつきがあることもあり、総合相談窓口については、包括支援センターのブランチ形式で、
地域型在宅介護支援センターが受託している。私もその担当の一人である。

 要支援認定者は、介護予防サービス利用者となる。
介護予防プランは、一部委託という形で居宅介護支援事業所が担当することもできるが、件数に枠が設定されているため、近頃は直接地域包括支援センターに依頼するケースが多くなった。

 初めて要介護・要支援認定を受けたところ、「要支援2」という認定結果を受けた。
この方は、つい最近妻を亡くし、独りで家に閉じこもって生活をされているおじいちゃん。
娘や息子が様子を見には来ているが、おじいちゃんはいつも元気がない。

おじいちゃんはつい数年前まで、自営で土建屋を営んでいたそうだ。
趣味は、登山やハイキングなどのアウトドア。

 そのおじいちゃんが、妻を亡くしたことをきっかけに外出をしなくなった。
時を同じくして、幻覚を訴えるようになった。
「車が自分に向って走ってくる」怖くて外出できないと。
糖尿病という持病があるが、それ以外はこれといって病気はない。
昼も夜もリビングのソファに座り、テレビとにらめっこ。

認定結果を受けて息子より連絡があった。
「このままでは父親が心配です。介護予防サービスの利用を検討したい」

 早速、包括支援センターに連絡を取る。
介護予防プラン担当の職員と同行訪問し、サービスの意向等を確認する。
外出の機会の確保や自宅ではシャワー浴のみということもあり、通所介護(デイサービス)の利用の検討となった。
次いで、和式トイレということもあり、洋式便器への住宅改修についても話し合った。

 通所介護利用にあたって、まずは体験利用をすることとなった。
この方は、在日外国人ということもあって、同胞がたくさん利用している事業所を希望された。
息子からの情報で、本人の亡くなった妻の妹の夫が利用している事業所のことがわかり、そこを体験利用することとなった。

後日、包括支援センターより連絡が入った。
「体験利用された結果、継続的な利用には至らなくなりました。はっきりした理由はおっしゃいませんが、ご本人もあまり気乗りはしていなかったようですから、無理には勧められませんし・・・。後は、住宅改修の件ですが、直接やり取りをしてもらった方が早いと思いますので、理由書も書いてもらえる住改事業所を紹介しようかと思うのですが・・・」
「そうなると、包括支援センターとの関わりはどうなりますか?」と尋ねると、
「認定の有効期限内は契約が有効ではありますので、もしもサービスを利用されることになれば、また担当させていただきます。いまのところは、事業所を紹介したら、ケース担当を廃止扱いにはします」
つまり、これ以上のアプローチはしないということである。

もともとご本人には気力が欠けていた。デイサービスについても、実際の利用は難しいという気もしていた。
サービスにつなげることがすべてでもない。だからこそ丁寧に関わる必要が感じられた。

サービスの継続的な利用がなければケースとしては廃止?
住宅改修については事業所に一任?

 介護予防サービスの予防プラン作成という件については、そうなってもいたしかたない。
けれど、継続的なサービス利用が見込めないのであれば、今後の関わりを断つということでいいのであろうか?
住宅改修を事業所に一任してもいいのであろうか?
福祉用具の購入とはわけが違って、住宅改修はトラブルが多い分野である。
まして、事業所主導になってしまって、本人にとって不利益になる可能性については検討したのだろうか?
これが、介護予防ケアプラン担当者の一存ではなく、地域包括支援センターとしての回答であると聞き、言いようもない違和感が拭えなかった。

 地域包括支援センターは介護予防ケアプラン作成所なのか?
あらゆるニーズを受け止め、ワンストップサービスの拠点となるということはどういうことか知っているのか?
重度の要介護者でないからこそ、制度横断的な介護予防への働きかけが必要ではないのか?
多様な専門職が相互に連携し、継続的かつ包括的なケアが行われる日は来るのだろうか?

 総合相談を担うものとしては、今後の見通しが立たないでいる。
そもそも、各担当事業の内容については通知があるが、連携を深める取り組みが一切ない。
連携を深めていくには、一つ一つの事例に丁寧に取り組み、実践を積み上げていく必要がある。
既存のサービスにつなげることだけがその役割ではないはずである。

 包括支援センターは、予防プランをさばくため、嘱託職員をどんどん雇用している。
担当がコロコロ変わって、利用者(地域の高齢者)たちは、包括支援センターに信頼を寄せているのであろうか?疑問である。』

 当市でも同じようなことが一部起こっているのではないか。調査してみたい。

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プロフィール

ゆきまつ

Author:ゆきまつ
幸松(ゆきまつ) 
   孝太郎(こうたろう) 
65歳
住所:名張市百合が丘西2ー86
職業:名張市議会議員(無所属)
家族:妻、二男一女の5人家族
座右の銘:
”Mastery for Service
(奉仕のための練達)”
「”社会の中で輝いた生き方”をするために!」

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